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●熊谷の伝説
はじめに
 口頭伝承と呼ばれているものに、昔話と伝説があります。昔話は「昔々あるところにおじいさんとおばあさんがあったとさ」というように、一定の形式があり、架空のもので、いつ、どこで、だれがといったことが特定できず、はっきりしません。
一方、伝説は、具体的に事物、時代、場所がはっきりして、話者も聞く方も、これを信じようとし、真実味を帯びたものとなっています。
 以下、ここでは熊谷市内各地区の話者(伝承者)から、聞き取った伝説というべきものを紹介します。内容的にはその地区の自然に関わるものとして動物、植物、地形、火や水など、次にその地区の起こりや地名、屋敷、家系、墾地、建物、神仏、神体、人物、事件といった歴史に関わるもの。また、村人が毎日の生活の中で深く結び付き、交渉をもつ神仏や自然物の霊、人の霊、妖怪、化け物などに関する信仰伝承。また、村の祭りや年中行事、人の一生、禁忌作物から世間話といわれる類まで含ませました。
 詳細に地区を調べたなら、まだまだ多くの伝説があると思います。ここに記述した伝説の中には他愛もない、とても信じられないといった伝承もありますが、心豊かであった遠く祖父母の時代から伝わったものも少なくありません。これらの話がふるさとを知る手助けになれば幸いです。
1 地名起源の伝説 2 塚にまつわる伝説 3 神々にまつわる伝説
一夜土手(板井)
カッパ山(成沢)
蔵屋敷(下押切)
寺跡(下押切)
道租神(野原)
松の木の下(津田新田)
先祖山(野原)
十三塚(塩)
上人様と上人塚(樋春南)
ドコウジン様(成沢)
夜泣きを治す稲荷様(上新田)
お産の神様山王様(千代)
鹿島様の橋くぐり(板井)
重殿の稲荷(須賀広)
冑山の庚申塔(冑山)
庚申様(小八林)
4 地蔵の伝説 5 その他の伝説 6 観音の伝説
椿森のお仕置場(塩)
熊地蔵(押切)
乳地蔵(野原)
子育て地蔵様(上新田・樋春南)
ジュウキチ地蔵(須賀広)
いぼ地蔵(千代・塩)
夜泣き地蔵(野原)
力士、『風呂桶山』(手島)
亀井の井戸(相上)
諏訪神社の獅子舞(恩田)
権太くり毛(三本)
仕事は弁当(久保島)
日と月と雷の旅(妻沼)
玉津留姫
おりっとの観音様(樋春)
熊谷次郎直実の馬(樋春南)
不思議な観音像(中曽根)
因縁柳(熊谷宿・石上寺)
7 その他の神や仏の伝説 8 僧の伝説 9動物・妖怪の伝説
ドウロクジン様(上押切)
若宮様(野原)
中島家の不動様(板井)
おきのさん (樋春他)
悪魔除け〈コロリ除け〉(樋春)
キリシタンの天神像(三本)
神力寺(成沢)
百万べんの数珠(向谷)
穴の薬師(樋春)
あんころ餅は本尊様(妻沼)
入定塚(塩・成沢)
ダイコボー様(須賀広)
ひげ僧様(板井)
オニガトブバン〈鬼が飛ぶ晩〉(全江南地区)
大沼と白蛇伝説(須賀広)
あずきとぎ婆さん(須賀広)
片目の魚(千代)
文殊寺の獅子(野原)
河童の皿(佐谷田)
猿聟入り話(八木田)
雀は穀類を食べるのか(久保島)
大原狐
お稲荷の嫁入り(大麻生)
かめの伝説(江波)
大うなぎ(久下・新川)
河童の妙薬(熊谷宿)