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前中西遺跡の弥生時代

前中西遺跡は、熊谷市東部の上之(かみの)、末広三丁目、中西三・四丁目、箱田に所在しています。新期荒川扇状地の扇端部に立地しており、標高は約24mです。
前中西遺跡では、土地区画整理事業や各種開発工事に先立ち、発掘調査を実施しています。これまでの調査の結果、弥生時代から江戸時代まで続く複合遺跡であることが分かっています。このうち遺構が最も多く見つかった弥生時代は、中期中葉(約2,100年前)から後期前半(約1,900年前)まで長期にわたり、総面積約30haを測る関東屈指の大規模かつ拠点的集落であることが明らかになってきました。また時期が下るにつれて長野県北部を中心に広がる栗林(くりばやし)式土器文化圏の影響を強く受けるようになり、在地と外来系の要素が組み合わさった独自の地域社会が形成されていたことも明らかになってきました。