『めぬま郷土かるた』で振り返る 我が郷土 妻沼


初夏の訪れを知らせる風物詩・あじさい寺
古(いにしえ)の文化財にも触れ、心洗われるひととき
能護寺(本堂)
永井太田地区にある能護寺は別名「あじさい寺」として有名で、6月初旬〜下旬には、町内外及び県外からもたくさんの観光客が訪れ賑(にぎ)わいます。
広い境内には、名花『隅田の花火』など120種、800株を超えるあじさいが、青、赤、白、うす紫、ピンクなど、色とりどりに咲き誇り、訪れる人の目を楽しませてくれます。
寺の周囲は、清楚な白い土塀で囲まれ、境内中央には背の高い梵鐘が際だって建ち、周りを色鮮やかなあじさいが埋めつくして、まるで一幅の水彩画をみるような華やかさです。
平成16年3月には、能護寺東側の県道歩道に、あじさい寺のカラー平板もお目見えしました。この歩道には、きり絵作家石井一臣さん制作の「能護寺鐘楼きり絵」や、太田郵便局で作成した「あじさいメールの絵」が平板で焼き付けられ、約150メートルにわたり、27ヶ所埋め込まれています。能護寺周辺の歩道を歩く楽しみも増えました。
能護寺の格天井
(町指定文化財)
あじさい寺として知られる能護寺は、平安時代の開基、1200余年の古い歴史を伝える古刹(こさつ)で、貴重な文化財なども多数残っています。町指定文化財である空海筆といわれる般若心経、江戸末期の画聖金井烏洲(うじゅう)が描いた格天井(こうてんじょう)の十六羅漢、鎌倉時代の板石塔婆、そのほか、江戸中期の梵鐘、郷土画家の荻原春山・岩崎栄益の天井画などがあり、あじさい見物がてら先人の偉業に触れるのも趣きあるものです。