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田山花袋:小説家(1872-1930)

田山花袋が、東京を中心として、日帰りまたは一泊二日の旅行をする者のために書いたガイド本『東京近郊一日の行楽』(大正12年刊:博文館)の中の「妻沼の聖天祠」。大正4年1月17日に、小説『残雪』の題材とした上州旅行の際に妻沼を訪れ、和歌を詠んでいる。
・太田・妻沼間の利根川に架かる舟橋上で詠んだ歌
「川上の 浚渫船に 立つけふり 残れる雪の 上になびけり」
「おく山の 雪よりかけて 遥かにも 野になびき伏す あその村山」
・聖天山境内の千代升に宿泊して詠んだ歌
「昼すぎの 町をすぎ行く 獅子舞の 笛わが窓の 紙にひびけり」
「宵の間は さわがれ夜は たわられて ねられざりけり 田舎の宿屋」
・翌朝聖天山境内を散策して詠んだ歌
「子供等は 早し御堂の 朝明けの 鳩と共にも 出でて遊べり」


『東京近郊一日の行楽』(国立国会図書館デジタルコレクション)