常設展示室/寺内古代寺院跡の部屋

中島遺跡第2次発掘調査
1998年11月

調査地区: 熊谷市板井地内 調査面積: 約600u
調査期間: 1998年11月2日から12月22日 調査機関: 江南町教育委員会
調査原因: 遺跡範囲確認

検出遺構: 平安時代住居跡4軒、溝2条、中世堀・土塁・井戸・竪穴状遺構
特記事項: 住居跡より墨書土器1点出土。
所 見: 今回の調査は、寺内遺跡の範囲確認調査の一環として行いました。土塁の方向と、寺内古代寺院跡の伽藍の中軸線が同方向であることから、中島遺跡が、寺内廃寺に関係する人物の館跡の可能性も想定されましたが、実際に調査してみると、時期は中世以降で、寺内廃寺跡とは、無関係でした。しかし、寺内廃寺と同時期の住居跡が確認されたことから、当時は寺の前面に、門前町のように集落が広がっていたことが確認できました。

写真をクリックすると、個々の拡大写真が表示されます。

(1)中島遺跡航空写真(ヘリコプターより東から撮影)
中央の林がやや開けている箇所に縦方向に見えるのが、東西方向に掘った第5トレンチ。
1998年12月4日
  (2)中島遺跡航空写真(ヘリコプターより西から撮影)
中央の林がやや開けている箇所に第5トレンチが見える。
1998年12月4日
(3)中島遺跡(谷縁館跡)地形測量図(図面上:北、遺跡GISの画像を、photoshopで加工し出力)
北側・南側(中央が途切れる)に東西方向の土塁があり、南北方向に2本の土塁が取り付く。
北側と南側の土塁の外側には堀が確認されている。
土塁の範囲ー東西方向約64m、南北方向約42m。
この他、本調査地点東側約100m程の地点にも土塁を確認しており、本館跡はかなり規模の大きいものであることが推測されます。

  (4)下草伐採状況
現状の地形測量を行うため、土塁内の下草を鎌でかっているところです。夏はジャングルのようになるので、調整がきけば、山の中の調査は秋から冬にかけてがベストです。虫も蛇もいないし・・・・・。

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