常設展示室/寺内古代寺院跡の部屋

中島遺跡第1次発掘調査
1997年2月

調査地区: 熊谷市板井 調査面積: 約1000u
調査期間: 1997年2月3日〜3月31日 調査機関: 江南町教育委員会
調査原因: 範囲確認

検出遺構: 溝跡5条
特記事項: 前年度に確認された参道跡の西側の側溝と推定される溝と対になる東側の溝跡を確認。また、これとは別に東側の地点でも2条の溝跡を確認。参道の付け替えの可能性も推測されます。
所 見: 今回の調査は、寺内古代寺院跡の範囲確認調査ということで行いました。昨年度実施した第1次確認調査で、参道の側溝と推定される溝が見つかりました。しかし、残念ながら現道部分と重なり、西側の溝しか確認することができませんでした。今回、道の東側を調査し、調査区ぎりぎりで、東側の側溝と推定される溝を確認しました。
 溝の時期的な決定は、遺物が非常に少なく難しいのですが、火山灰と推測される堆積物が確認されており、平成13年度委託事業で火山灰の同定分析に出しておりますので、その分析結果を待って決定したいと考えています。
 また、今回新たに溝が2条東側に確認され、参道の付け替え等の可能性も考えなければと思います。

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(1)中島遺跡航空写真(ラジコンヘリより
手前のテントと仮設ハウスが置いてある地点が、1995年度に第1次寺内遺跡範囲確認調査を行った場所です。今回の調査が第2次となります。
 手前の道路を挟むように道路の側溝が確認されており、今回の調査区東側にも道路の側溝と推測される溝跡が確認されています。
1997年3月12日、西上空より撮影。

  (2)中島遺跡航空写真(ラジコンヘリより)
1997年3月12日、北側上空より撮影。
(3)中島遺跡航空写真(ラジコンヘリより)
 東側の第1号溝(左側)は直線に走っていますが、西側の第2号溝(右側)の溝はやや曲がって検出されています。第1号溝の延長と推定される溝は、本地点北側約120mに位置する、1998年の中島遺跡第2次調査においても検出されています。
1997年3月12日、上空より撮影
  (4)中島遺跡第1次調査測量図
(遺跡GIS画像をphotoshopで加工して出力)
道路の左側(西側)は、1995年度寺内遺跡確認調査地点。
 現道を挟んで道路の側溝と推定される溝が確認されています。

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