現在の位置:ホーム > 熊谷の偉人の部屋 > 熊谷Person dictionary> 小川専蔵

小川専蔵(おがわせんぞう)(生没年不詳:江戸時代後期)

彫刻師。生没年不詳。川原明戸村(現熊谷市川原明戸)の人。人物彫刻を得意とし「彫専」とも呼ばれた。弟子に小林栄次郎がいる。
専蔵の手による彫刻は、東京都西部、埼玉県に確認されている。東京都あきる野市阿伎留神社四神像(天保10年:1839)、あきる野市大悲願寺観音堂(天保5年〜15年:1834〜1847)、あきる野市秋川神社(弘化3年:1846)、あきる野市上代継神社(弘化3年:1846)、東京都瑞穂町石畑御嶽神社本殿(天保12年〜弘化2年:1841〜1845)、東京都八王子市正福寺(天保11年:1840)、秩父市中山田屋台(嘉永3年:1850)、熊谷市上新田諏訪神社本殿(嘉永5年:1852)、熊谷市奈良集福寺法堂、熊谷市川原明戸明道寺欄間彫刻、所沢市金乗院放光寺観音堂彫刻等が残されている。
あきる野市阿伎留神社の四神の玄武台座に「小川専蔵藤原義長」と書かれた墨書名が見つかっており、藤原の位階を持つ公儀の彫物師であった可能性が高い。
 また、秩父市中山田の屋台前内破風彫刻の裏には「彫工彩色 當國大里郡川原明戸村 小川専蔵義長」と墨書されている。
   
 秩父市山田の中山田屋台  中山田屋台前内破風彫刻裏墨書

参考文献

  • 2022『熊谷市教育委員会 集福寺調査報告』