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熊谷市指定有形文化財 考古資料
立野古墳群第12号墳出土遺物(たてのこふんぐんだいじゅうにごうふんしゅつどいぶつ)
立野古墳群第12号墳出土遺物の写真
立野古墳群第12号墳出土 金銅製 杏葉
所在地 千代329
所有者(管理者) 熊谷市
時代 古墳後期(終末期)
立野古墳群は、市内板井に所在し、7世紀後半〜8世紀初頭に築造された円墳10基及び小石室1基により構成される群集墳である。
第12号墳は、直径約21.5mの円墳で、主体部に凝灰岩の截石で構築された横穴式石室をもち、7世紀中頃〜後半に築造されたと考えられる。出土遺物は、石室の玄室から前庭部にかけて、土師器甕、須恵器横瓶・長頸瓶・甕のほか、大刀、刀装具、鉄鏃、刀子、馬具の杏葉・ホ具が検出されている。
特に、出土遺物のうち金銅製杏葉は、毛彫(鏨を用いて毛のような細い線で彫りあらわす)という技法により唐草文系の文様が刻まれたものであり、県内では初、さらに唯一の毛彫杏葉の優品事例として注目され、熊谷市のみならず東国における古墳時代終末期の歴史や文化を語る上で重要であると評価できる。
指定年月日 令和4年3月31日