歓喜院聖天堂の彫刻は誰によって作られたものですか?

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 歓喜院聖天堂は、奥殿と拝殿を中殿が結び付ける「権現造り」という建築様式を用いており、その三つの建築の各所に、多くの彫刻が施されています。
 それらの彫刻は、上州花輪村(現在の群馬県みどり市)の彫刻師であった石原吟八郎を中心に制作されたものです。吟八郎は、日光東照宮の修復に参加したほか、北関東を中心とした多くの社寺建築に彫刻を残しています。この吟八郎の名は、江南地域の上新田地区にある、市指定有形文化財「諏訪神社本殿」の建築に際しての棟札下書きにも見ることができます。
 18世紀中期以降、寺社建築における彫刻と彩色の技法は、装飾性を含んだ上で進展しており、その流れの中で技術を高めた吟八郎やその弟子たちによって、数多くの聖天堂の彫刻が作られていきました。