中山道と史跡・文化財

17.熊谷寺

武将として名高い熊谷直実は、永治元年(1141)に熊谷の館で生まれ、久下直光に養育された。直実が生まれた熊谷館という所が、今の熊谷寺に当たる。直実は源頼朝に「日本一の剛の者」と評せられた武蔵武士であり、「一の谷の合戦」では、敦盛を討ち取るが、世の無常を感じ出家する。蓮生法師となった直実は、熊谷に戻り、小さな草庵で余生を送った。直実の没後350年余り、庵は荒廃した。蓮生を慕い、この地を訪ねた京都の高僧、幡随意上人がその地に、熊谷寺として再建。やがて熊谷寺は幕府から寺寮30石を預かり、門前の熊谷宿周辺は栄えたと言われている。
 

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