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   川原明戸かわらあけとー  

“川原明戸”と書いて“カワラクト”と呼ぶ。
“明戸”は、昔“悪戸”と書いた。“アクト”は“アクタ”(圷)から出た言葉で、上流から流出した土砂が堆積した場所、川添平地の意味であるから、この土地は水害がひんぱんに起こり、更に湿地であったため耕作にも適さず、人々は(おこって)悪字を用いて悪戸と書いたのであろう。その後、堤防の技術が進み人工の排水が行われ、耕作が出来、人々が住みつき、村を形成するようになった。そうなると悪字を用いる必要もなく、好字であり、しかも開発の意味もある“明”を用い“明戸”としたのであろう。〔埼玉県地名誌〕



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